OBのインタビュー記事

2022/01/25 00:26

取材日:2020年9月

インターハイ全国三位、全日本ユース高円宮杯優勝、全国高校サッカー選手権優勝の黄金世代とも言われた代の主将を務めた、名雪氏。彼自身はプロサッカー選手にはなれなかったが、大学進学を経て、ビジネスマンとして活躍されている彼に、過去、現在、そして、流経大柏サッカー部OB会長としてのvisionについて迫ってみました。

はじめまして。この度流経大柏OB会長に就かせて頂きました、名雪遼平と申します。宜しくお願い致します。

簡単に経歴をお聞かせください

茨城県鹿嶋市出身で、アントラーズが近くにあった影響も有り、小学一年生からサッカーをはじめました。
中学生までは、地元の鹿島中学校でサッカーをし、流経大柏、流経大を卒業し、新卒で北海道電力株式会社に入社、転職を経て、現在はファイナンシャルアライアンス株式会社に勤めています。

なぜ流経大柏を選んだのですか

お正月にテレビで見ていた、全国高校サッカー選手権でテレビに出たくて、高校選びを当時はしていました。
中学三年時は、流経はまだ新鋭校でそこまで有名ではなかったので、本当は市立船橋でサッカーをする事が目標だったんです。
ただ、当時、湯田さんが僕を追いかけてくれていたのもあり、流経の練習に参加する機会がありました。そこで、あまりのレベルの高さに衝撃を受けたんです。当時の三年生は、ハセさん(長谷川悠選手)や、千明さん(千明聖典選手)、彰洋さん(林彰洋選手)その他にもめちゃくちゃ上手いのにプロになれなかった選手がたくさんいたんですね。
そこに中学三年生の僕が入れられて、当然何も出来ない訳です。その時に、ここに入ればこの人達みたいに上手くなれると感じた事が一つ目です。今思えば、これも本田監督の戦略だなって思いますが(笑)
二つ目は、同じく入学する選手のレベルも高かった事です。

入学をして上手いと思った選手は?

初めて一緒にサッカーをして、上手いなと思ったのは上條(上條宏晃)ですかね?それと、春(保戸田春彦)この二人は、高校一年生のレベルじゃないなと思いました。

当時の学年は、負けん気が強く、まとめるのは大変だったのではないでしょうか?

本当に今振り返ると、我が強くて大変な代だったなって思います。
練習中は、言い合い、喧嘩、削り合い、私生活では、寮脱走とかまだまだ言えない想い出は沢山あります。(笑)
ただ、今思うと、選手一人一人の目標がはっきりしていたんですよね。様々な個性はありましたけど、全国優勝をするって想いはみんな一緒だったので、僕はそのベクトルを同じ方向に向ける事だけを考えていたように思います。


名雪さんが主将として心掛けていた事はどんな事だったのでしょうか

当時意識していたのは、コミュニケーションだったと思います。練習終わりには、トップチームのミーティングを毎日していました。その日の練習での改善点や、何もなくてもたわいもない話まで、集まる時間を意識していました。
もう一つは、三年生全体です。サッカーの事から私生活まで目を配っていたと思います。高校サッカーって、メンタル面てかなり重要だと思うんです。試合に関われなかった選手もいるんだぞっていう事をかなり意識付けしていたと思います。なので、応援してもらえるトップチームとは?という事を皆んな理解していたと思います。

名雪さんは大学卒業後、大手企業に勤めておられますが、厳しい高校生活を経験したからこそ、社会人になって生きている部分等はなにかありますか?

流経の三年間を過ごしてると、特殊な環境で生活していたので、メンタルは相当鍛えられたと思います。例えば、会社で失敗して怒られてもちょっとの事ではめげないとか、周りが辛いて言ってる事が全然辛くないとか。後は、上下関係が厳しかったのもあって、礼儀には気をつけていたので、目上の方に気に入っていただける事は多かったです。これも三年間の成果かなと思います。

転職を経て、成果報酬の保険業界に現在勤務されていますが、今のお仕事のやりがいを教えてください。

今のお仕事は、お客様の将来をお客様以上に考える責任の重い仕事なんです。ですので、お客様の気づきにくい潜在的経済不安を、持っている知識を駆使して、解決してさしあげるお仕事なので、保険をお預かりする際にお客様から「今後とも宜しくお願いします」「ありがとうございました」「名雪さんで良かった」と感謝して頂けるのが何よりのやりがいですね。

元々、私の幸福度の高い瞬間てなんだろうと自問自答した時がありまして、それが誰かの為に動く事、誰かに感謝される事が、私の一番幸福度が上がる時なんです。

今回流経大柏サッカー部のOB会長に就任しましたが、今後どのようなOB会組織にしていきたいなどの展望をお聞かせください

常々思っていた事が、流経の卒業生たちの持っているポテンシャルって物凄く高いんですよ。これは、サッカーだけじゃなくて、社会で生きていく能力の事です。ただ、サッカーだけしかしていないと、視野が狭くなってしまい、思い描いていた将来じゃない卒業生を何人も私は見ています。
他の大学、高校のOB会って組織がしっかりと組まれていて、様々な情報交換が活発に行われているんです。例えば、OB会組織を形成しておく事で、社会人として活躍している先輩に仕事の相談をしに行くだとか、プロ選手にも引退が来るので、セカンドキャリアについても相談できるだとか、様々な可能性があると思っています。私自身にも今はSNSを通して、後輩が進路相談の連絡をくれたりしています。
そんな風通しの良いOB会組織を形成して、卒業生として、流経大柏サッカー部もサポート出来ればと考えております。